ネットワークビジネスが嫌いだった僕の話

ネットワークビジネス・MLMと聞いていやーな感じがするようになったのは、いつからだろうか。

初めて聞いたのがいつかも思い出せないが、なんとなーく、ね。。。

 

大学時代の友人から誘いを受けてセミナーまで行ってさらにトップリーダーとも話したが断った。

 

理由はよくわからなかったから。

 

もっと言えば、怖かった。

ネットワークビジネスが嫌いな人も多いし、友人関係が壊れたらいやだ。

本業で手一杯なのに別のことに手を出す気にはなれなかった。

 

バリバリの営業会社で働いていた俺は、本業からのプレッシャーがすごかったし、

ここで結果を出すことに意味があると思っていた。

会社では昼夜、客の断りなんて気にしない強引な営業をしていた。

 

何年かたったある日、ネットワークビジネスを勧めてきた友人と居酒屋へ行った。

彼はイキイキとしていた。方や俺は周りから死んでるといわれるほど疲れた顔をしている。

 

彼の方からはネットワークビジネスの話なんて全くなかった。

ただ俺の愚痴を黙って聞くばかり。

だからこちらから聞いた。

 

「で、そっちのネットワークビジネスはどう?」

 

「楽しいよ!」

 

仕事が楽しいなんて口八丁でやつでしょ。

「って言っても嫌いな人多いし大変だろ?」

 

「まあ仕事だから大変なこともあるさ、でも仲間もできた」

 

この時俺は何故かイライラが募っていた。なんでこいつはこんなに楽しそうに仕事してんだ。

おれは辛いことばかりなのに。

 

「でもこれまでの友達いなくなったろ?」

 

「いなくなってないよ」彼が少し笑いながら続ける。

 

「それは間違った思い込みだよ。だって君はここにいるじゃん」

 

「おれはお前の友達だからな…」ハッとした。

 

苦笑しながら彼は「そうだよ、だからいなくなった奴は友達じゃないってことでしょ。」と。

 

そうだ、俺は彼のことを嫌いになんてなってない。むしろどうしているか気になったから、今日も声をかけた。

 

「ただの思い込みさ」

 

それとさ、「僕はいいと思うものを紹介して、それに興味がある人を探しているだけなんだ」

 

「別に口説き落とそうなんて思ってないしね。」

「その人がやりたいと思えばそれがその人のタイミングだよ。」

 

その言葉に営業マンとしての変なプライドが答える

「でもいいと思ってるなら、もっと勧めるべきでしょ!」

 

「俺は会社でもガンガン押してる!」

「断りなんてただの挨拶だ!」

 

彼は少し考えて答える

 

「君の考えは矛盾していないか?」

 

「ネットワークビジネスでいいと思っているものを友達にすすめる僕はよくなくて、君は会社だから知らない人にガンガン営業していいの?」

 

「なぜ君は君の扱ってる商品を僕に紹介してこないの?」

 

質問に答える間もなく

「僕は個人事業主としてこのビジネスをやっているんだよ。だから時間を含めた経費や僕自身の評判をすごく気にしているんだ」

 

彼がそう言い終わる前に、俺の中のネットワークビジネスに関する嫌悪感は消えていた。

 

そうだ、俺は仕事上での悪い側面ばかり見てる。例えば商品にしても少し高いとか、クレームがきたら100%商品が良くないとか。でも商売していく上でそういう不満は必ずセットでやってくる。そして俺は会社の看板を借りて働いているにすぎない。会社を辞めたら商品の仕入れ一つできはしない。

 

そして俺は、彼にお願いしネットワークビジネスを始めることにした。

自分の価値観を変えていかないと成長はない。

本業との両立で同僚との恒例だった赤提灯の愚痴会も滅多に行かなくなった。

ネットワークビジネスを通じての収入はまだまだ雀の涙ほど、

でも新しい世界に飛び込んだ刺激と仲間たちとの交流は俺の心を少しずつ変えている。

 

 

ここに書いたのは、ほんの少し前までの僕の話です。

ネットワークビジネスってなんか怪しいと思っていて、どんなことをしているのかよく考えることもない。

楽してお金が稼げるなんてよくない事と思っていました。

 

もし、経済的な自由と場所に縛られない生活を本当に目指すなら、

ほんとはこういった価値観を受け入れていかないとダメなんですね。

今までの価値観を変えていなないとダメだと気付けたんです。

その時のお話は、この次のお話で。